建設、福祉、そしてアパレル ―― 領域を異にする三つの事業体を率い、 「人の生活基盤を支える」という一貫した志のもとに経営を行う。 挑戦した者を称える薩摩の教えを信条とし、失敗を恐れず動くことを 自らに課してきた、埼玉・八潮を拠点とする経営者。
薩摩藩・島津家に伝わるとされる「男の順序」
経営者としての価値観の根底にあるのは、薩摩藩に伝わるとされる 「男の順序」の教えである。挑戦し、成功した者を最上とし、 たとえ失敗しても、挑戦した者はそれに次ぐ。何もしなかった者、 何もせず批判だけをする者は、その下に位置づけられる。
この価値基準に従い、結果より先に、挑戦そのものに価値を置く。 失敗を恐れて動かないことこそを恥とし、 10代の頃に道を外れ、信用を損なうほどの失敗を重ねた経験さえも、 今では経営における糧としている。
建設の現場で土台をつくり、人を雇い、事業を通じて資本を築く―― 地に足のついた実践を積み重ねる中で、この価値観を経営哲学へと昇華させてきた。 自らが苦境を知る人間だからこそ、今は困難のただ中にある人を支えること を使命とする。
外環道路工事やつくばエクスプレス関連工事など首都圏の社会基盤を 支えてきた建設会社。四半世紀にわたり培われた施工力と人材マネジメントを継承し、 2026年、三代目として代表取締役に就任。これまでの理念を受け継ぎながら、 地域インフラの安定を支え続けている。
Webメディア事業のM&Aを通じて5つの事業を買収し、 デジタル領域における事業投資眼を培ってきた。2019年、クラウドファンディングで 目標金額を達成し誕生した紳士下着ブランド「MOQOLES(モコレス)」を展開。 素材選定から縫製仕様に至るまで細部にこだわったものづくりを推進している。
きっかけは、自身の子どもが通っていた施設で目にした運営の実態だった。 行っていない支援を行ったと虚偽の報告をする、送迎の時間を活動時間に含めて 算定する、必要な書類を提出しない――利用者には実態が分かりにくいことに つけ込んだ不正がまかり通る現実に、強い憤りを覚えた。 そんな事業所が、子どもに一体何を教えるのか。その思いから、 個人資産の多くを投じ、児童福祉施設「Li'li'i 8ight(リリー・エイト)」を設立。 誠実な運営を通じて、次の世代が安心して育つ環境づくりに取り組んでいる。
建設の現場で人を雇い、生活の土台を築く。福祉施設を通じて子どもたちの未来に資本を投じる。 ものづくりを通じて確かな品質を届ける。事業の形は異なっても、 根底にあるのは一つの思想である ―― かつて自らが苦境の中で救われたように、 今度は自らが、困難の渦中にある人の力になる。